世界バラ会議の各プログラムについて
開催レポート
2025年7月30日
ばらの咲き誇るなか、28の国と地域から723人の参加者を迎えての開催となりました。アジアでの世界大会開催は、2006年の大阪大会以来約20年ぶり。福山大会は、「みんなで創る みんなで盛り上げる みんなで輝く」をコンセプトに掲げ、大会招致が決定して以来約7年をかけて様々な企業・団体・地域の皆さんとともに準備を進めてきました。
参加者からは、「まちの至る所で状態の良いばらが咲いていることに驚いた」、「こどもたちやボランティアが熱心にばらを説明する姿から、福山がばらを大事にしていることが伝わった」、「福山でのおもてなしは素晴らしく、運営は大会史上随一であった」という声をいただきました。
世界バラ会議の開催は、これまで取り組んできた「ばらのまちづくり」の成果を国内外に広く発信できた、貴重な機会となりました。
歓迎レセプション【会場:福山城公園プロムナード】
2025.5.18(日)/18:30-21:00
福山のランドマーク・福山城を望む屋外の特設会場で、大会参加者やばら制定都市会議、花と緑の首長会の自治体関係者、福山のばら愛好団体など、約500人が「ばら」を通じた交流の輪を広げました。
大会のスタートを飾る本プログラムは、オープニングアトラクションの後、福山市長の歓迎挨拶で開会しました。そして、鏡開きによる乾杯でこれから始まる一週間への期待感を高めました。
福山の伝統芸能「二上りおどり」の披露・体験やばらのまち福山国際音楽祭出演アーティストによる演奏等、趣向を凝らした体験行事も行われ、国内外のばらを愛する人々の親交が深まる一夜となりました。


・オープニングアトラクションとして、ローラちゃん応援隊ばらキッズが福山大会のために作った曲に乗せてダンスパフォーマンスを行いました。

・ばらのまち福山国際音楽祭から、ジャパン・アカデミー・アンサンブル・ソロイスツが登場。弦楽の調べが歓迎の夕べを彩りました。

・夜間開館された福山城へのナイトツアーや、ふくやま美術館のばらの絵画展の鑑賞、茶道体験など、日本・福山の文化体験を楽しんでいただきました。
開会式【会場:ふくやま芸術文化ホール (リーデンローズ)】
2025.5.19(月)/ 9:30-11:30
大会名誉総裁 寬仁親王妃信子殿下の御臨席の下、世界バラ会議が開幕しました。開会式には、国内外からの大会参加者や県内・全国の自治体の首長・議長、そして800人を超える市民等が参加しました。
太鼓と箏による迫力あるパフォーマンスで参加者を歓迎した後、妃殿下からお言葉を賜り、大会の開会宣言、世界大会恒例の殿堂入りのばらの発表などが行われました。
出席国を事務局長が紹介する場面では、会場2階の小中学生が各国の国旗を掲げて「ウェルカム」の声をあげて歓迎し、それぞれの国の大会参加者がそれに応える心温まる催しとなりました。
さらに100万本のばらのまち福山応援大使・手嶌葵さんによる歓迎コンサートでは、大会を盛り上げるために制作した大会応援ソング「Happy Rose」のほか、ばらにまつわる2曲をのびやかに歌い上げ、その歌声で会場が魅了されました。

・殿堂入りばらの発表

オールドローズ「ブラッシュ・ノアゼット」
モダンローズ「ガートルード・ジェキル」
>>殿堂入りばらについて
・オープニングパフォーマンス『薔薇響(ばらひびき)』
近畿大学附属広島高等学校福山校1年生の岡田秀幸さんが所属する備後蔵王太鼓が鼓童と共に、開会式のオープニングを飾りました。岡田さんは、2023年度の福山夢・未来開花プロジェクトにて、『世界バラ会議で太鼓芸能集団 鼓童の人たちと一緒に福山の曲を演奏したい』という夢を語っています。披露したのは彼が作曲した「薔薇響」。銀河学院箏曲部が福山市の伝統的工芸品・筝の音色で演奏に花を添えました。
歓迎昼食会・ガイドウォーク【会場:ローズヒル(緑町公園)~花園公園~ばら公園~福山駅前】
2025.5.19(月)/ 12:00-17:00
開会式後、約500人が緑町公園に移動し、六角錘状のばら花壇・ローズヒルの満開のばらを囲んで食事を楽しみました。
ローズヒル頂上部では、ばらオーナー会がローズヒルの成り立ちやばらオーナー制度を紹介し、多くの大会参加者の関心を集めました。国際ばらコンテストの表彰式では、国内外の大会参加者から受賞者へ温かい拍手が送られました。
歓迎昼食会後には、Rose Expo会場や花園公園、ばら公園など約1.5㎞のローズロードのばらの見どころを巡るガイドウォークを実施しました。
大会参加者は、ボランティア・認定ばらガイドの案内で、至るところにばらが咲く福山ならではの風景を楽しみながら、バナーフラッグや路面案内標示を目印に散策しました。






講義 【会場:福山ニューキャッスルホテル 3F <光耀の間>】
2025.5.20(火)~5.24(土)/8:30-12:00
「Roses for the Future」という大会テーマに沿って、各日に「アジアのバラ」「品種保存」「耐病性」「新たな技術」というサブテーマを設け、14の講義が行われました。
各国における取組やばらの事情を伝える講義には、福山市でばら育成に取り組む方を含め、多くの愛好家が参加し、熱心に質問し記録をとっていました。
特にアジア・日本のばらやその歴史をテーマにした講義に、多くの愛好家が興味を示していました。
各国を代表する育種家5人が育種について語ったパネルディスカッションでは、写真を交えながら、未来のばらに関する議論に花を咲かせました。


デイツアー TourA~E
2025.5.20(火)~5.23(金)/ P.M.
世界バラ会議の魅力は、「開催国ならではのばら」を見たり、その国の文化に触れるツアーです。福山大会では、半日または終日の日程で福山市内・広島県内のばらの名所や文化・平和関連施設を巡る5つのツアーを実施し、4日間で延べ1,170人が参加しました。福山のばらのまちづくりの取組などを紹介し、ツアー参加者からは特にこどもたちとの関わりや広島・福山のばらと平和の強い結びつきに称賛の声が上がりました。
Tour A 花々に囲まれる魅惑の高原 世羅高原
★そらの花畑 世羅高原花の森



Tour B アンネとの出会い、湖畔の愛情あふれる手作りばら園巡り
★ガーデン富谷


★ホロコースト記念館


Tour C 新品種国際コンテストの投票に参加!風光明媚でのどかなばら園巡りと市民交流
★ローズガーデンかなえ


★福山市園芸センター


★山陽自動車道福山サービスエリア(上り線)


Tour D 日本遺産の港町鞆の浦と新緑萌ゆる神勝寺
★鞆の浦


★神勝寺 禅と庭のミュージアム


Tour E 平和と文化あふれる “水の都” 広島
★広島市植物公園

★広島市内 平和関連施設


Fukuyama Street Dining 【会場:福山市中心部商店街】
2025.5.21(水)/17:00-21:00
「福山市ばらのまち条例」に“ばらに込められた想いや願いを伝え合う日”と定められている「ばらの日」。大会参加者と福山市民が交流する夜のイベントとして「Fukuyama Street Dining」を開催しました。
当日はあいにくの雨でしたが、市中心部の5つの商店街による趣向を凝らした企画に、約2千人の大会参加者・市民が訪れ交流を深めました。希望者には浴衣の着付けサービスを行い、伝統芸能も披露されるなど、日本文化を感じながら国際交流を深める一日になりました。




閉会式・フェアウェルディナー 【会場:福山ニューキャッスルホテル 3F <光耀の間>】
2025.5.24(土)/18:00-22:00
福山大会を締めくくるディナーでは、世界のばら関係者注目の優秀庭園賞や優秀書籍賞の発表が行われました。
また、世界バラ会連合メダルの授与や新旧会長の引継ぎも行われました。最後に、福山大会から次回開催地であるインド・ボーパール市に世界バラ会連合旗を引き継ぎ、7日間にわたった大会が幕を閉じました。




>>優秀庭園賞について
>>優秀書籍賞について
>>大会記念ばらについて